【 国際相続ガイド 】

公印確認とアポスティーユの重要性

日本社会の国際化に伴い相続も国際化しています.国際結婚、移住、海外赴任は身近な存在となり、資産は国際化し、相続のグローバル化も必然的な存在になっています.ここでは簡単に国際相続に必要不可欠な認証書類「公印確認とアポスティーユ」を紹介.

日本では、十分な情報がなく海外に財産を残すことが相続人にとって負担となっているのが現状.例えば、米国の相続にはプロベート手続きが原則.相続財産を相続人が引き継ぐ場合、プロベートと呼ばれる裁判所[以下、プロベート]の監視下のもと遺産手続きを行う必要がある.長期的な時間と費用を要する.少なくとも1年以上、複雑なケースでは10年近くかかるケースもある.

そんな不安な時は迷わず専門士業に相談することが大切であることもご承知ください.

公印確認とアポスティーユ

共通点は、どちらも日本の官公署、自治体等が発行する「公文書に対する外務省の認証」のこと.公印確認は、日本にある外国の大使館・(総)領事館の領事による認証を取得するため、事前に必要となる外務省の認証.国際相続には必須.相違点は私文書と公文書の手続きが異なる.下記に手続きの流れ図を紹介.

私文書の公印確認

遺産分割協議書など個人・会社が作成した文書は「私文書」.私文書を国際相続で使う場合は、書面を公証役場で公証人押印証明した書類を、外務省で認証してもらう必要がある.

アポスティーユ

「外国公文書の認証を不要とする条約[略称:認証不要条約]」基づく外務省の認証付き書類.条件として提出先国はハーグ条約締約国のみ使用可能.

参考資料

< 国税庁発表資料 >
国外財産調書から海外資産の状況|総財産額 5兆6364億円 令和3年12月31日時点

財産の種類別総額の構成比 上位3つ
有価証券63.3%
預貯金13.5%
建物7.9%

公印・アポスティーユ申請の流れ
外務書HPより「公印・アポスティーユ申請の流れ」

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