PCで書く内容証明作成の注意点
ここでは、パソコン[以下、PC]を使って作成する時の様式に関する誤認を紹介.自作される時の参考にしてください.あやまった理解をしてしまう要因に日本郵便局HPが法律用語で書かれており言葉の定義が分かりづらい上に、他にもHPの遷移が上手くない、Bad UIであるなど、利用者目線でないなどが上げられます.
1.知っておきたい基本事項
内容証明様式は重要
内容証明様式[以下、様式]は重要度が高いチェック項目.郵便局職員が手作業・目視で時間を掛けて「字数、行数、記号、外国語など」を点検.様式から少しでも逸脱すれば、すぐに返却されるほどに郵便局の最重要業務となる.
内容証明は二つある?
内容証明書には「内容文書と謄本」の二つあることはご存知でしょうか.
目的が異なっており定義は下記目的で使い分ける.この言葉をしっかり区別して郵便局HPを読まないと意味不明で理解できないので注意.また、問い合わせもかみ合わない.
- 内容文書|受取人へ送達する文書
- 謄本|内容文書を謄写した書面をいい、差出人および差出郵便局において保管するもの
では、両者の様式はどうなっているのか?
下記表の欄外※に「この制限は、謄本に関するものであり、内容文書には、字数・行数の制限はありません」とある.実際に両者の様式制限はかなりの差がある.ここで内容文書をそのままコピーすれば謄本化できると解するのは危険.
- 内容文書|自由に近い様式
- 謄本|細かい様式規定あり
2.ここで注意
Microsoft Wordの「基本テンプレート」で内容文書を作成して、それを複写して謄本化しても郵便局窓口では、まず受付されないので注意.
この場合、差出人は、内容文書様式とは別に「内容文書を謄本様式に変換した書面」も提出する必要がある.両者の大きく異なる様式を変換するのはとても大変な作業となる.
3.では、利用者はどうするといいのか?
PCでは、内容文書も謄本様式に準じて作成すること.両者の様式を使い分けをして利用することは現実に少ない.カーボン紙を利用した時代の名残ではないかと思われる.
よって、差出人は、謄本様式で作成した内容文書と謄本を提出する.最後はプリンターで合計3部印刷すれば完成.これで無事に発送することができる.
ここまで読んで頂いても誤解がとけたのか不安があるが、ご自身で作成される場合は、謄本様式に基づいてPCの様式設定を試行錯誤した上で、第三者に出来上がった文面・様式チェックをしてもらいましょう.また、目的の重要性を考えた時に専門士業に依頼することも一考ください.
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